造幣所記号とは
造幣所記号(ミントマーク)とは、そのコインをどの造幣所で製造したかを示す小さな文字です。
もともとは品質管理のための仕組みでした。重量に過不足があった場合、どの造幣所の製造かを即座に特定できるようにするためです。
価値を大きく左右します
同じ年号でも、造幣所記号が違えば価値が何倍にもなることがあります。
たとえばアメリカの1916年マーキュリー・ダイムは、フィラデルフィア製とサンフランシスコ製は一般的で安価です。しかしデンバー製は264,000枚しか作られておらず、希少で高価です。
イギリスの支所造幣局
オーストラリアの金鉱で採れた金を現地でソブリン金貨にするため、支所が設けられました。
| 記号 | 造幣所 |
|---|---|
| S | シドニー |
| M | メルボルン |
| P | パース |
1871年1月の勅令により、支所はロンドンと同じ意匠のソブリンを、小さな記号だけで区別して鋳造できるようになりました。
**1855年から1931年のあいだに、3つの支所は4億枚を超えるソブリンを鋳造しています。**20世紀初頭には、イギリス国内で流通するソブリンのおよそ40%を占めました。
「記号がない=偽物」ではありません
日本の読者が誤解しやすい点です。
アメリカのフィラデルフィア造幣局は、歴史的に記号なしが正常でした。無印であることがむしろ正規品の証となる年号が多くあります。
「D」に注意
もうひとつの落とし穴です。同じ「D」でも指す造幣所が違います。
- 1838〜1861年の D — ジョージア州ダロネガ
- 1906年以降の D — コロラド州デンバー
価値はまったく異なります。
なお、造幣所記号は贋作者が改変を狙う定番の箇所でもあります。希少な記号が付いた無鑑定品は、喜ぶより疑うべきです。
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