ダイ(極印)とは

ダイ(die)とは、コインに図柄を打刻するための金属製の型です。日本語では「極印(ごくいん)」と呼ばれます。

表裏で一対をなし、それぞれに**反転した(鏡像の)意匠が彫り込まれています。**打刻の際は一方を下に固定し、その上に金属の円板を置いて、もう一方を打ち下ろします。

手打ちと機械打ち

古代・中世のコインはハンマー打ちで作られました。金属円板を2つのダイのあいだに置き、上のダイを槌で叩いて両面を同時に打刻します。

この時代のダイは**一つひとつ手で彫られていました。**したがって完全に同じダイは存在せず、打刻のたびに中心のずれ方や形の歪み方も変わります。

古代コインの「歪み」「偏心」「縁の欠け」を粗悪品や偽物と誤解する方がいますが、これは手打ち製法の正常な特徴です。

一方、機械打ち(ミルド)のコインは形と位置が揃います。

ダイクラック

ダイに亀裂が入った状態で打刻すると、コインの表面に細い盛り上がった線が転写されます。これがダイクラックです。

これはコイン側の傷ではありません。「キズがあるから価値が下がる」という誤解が多いのですが、実際にはダイの状態を示す情報であり、製造順序の判定材料になります。種類によっては、むしろ加点要因になることもあります。

ダイ・ヴァラエティ

同じ貨種でも、日付の書体、造幣所記号の位置、ダイの特徴などが異なるものを**ダイ・ヴァラエティ(変種)**と呼びます。

変種は個別に整理番号が付され、希少度が評価されます。同じ年号のコインでも、変種によって価値が大きく変わることがあります。

関連:ウナとライオン金貨とは

どのコインから始めればいいか迷っていませんか

予算別に、最初の1枚として現実的な選択肢をまとめています。

予算別スターターキットを見る