表面と裏面とは
コインの二つの面のうち、主たる意匠を持つ側を表面(オヴァース/obverse)、その反対側を**裏面(リヴァース/reverse)**と呼びます。
「肖像がある面が表」とは限りません
日本の読者が最も誤解しやすい点です。表裏の判定基準は一つではありません。
実際には次のような複数の基準が使われています。
- 肖像が描かれている面(最も一般的)
- 君主制の国では、在位する君主の頭部・胸像がある面
- アメリカの貨幣では、年号が刻まれている面(他の意匠に関係なく)
- 歴史的には、打刻時に下側(金床側)に置かれた面
日本とアメリカで逆になります
興味深いことに、**日本では年号のある面を「裏」としています。**これは造幣局が第二次世界大戦後に採用した運用上の慣習です。
一方アメリカでは、年号のある面が表面(obverse)と定義されます。同じ基準で正反対の結論になるわけです。
なお、日本の法律には貨幣の表裏を定めた規定は存在しません。
掲載の慣習
写真や博物館の展示では、表面を左(または上)、裏面を右(または下)に置くのが慣例です。ただし常に守られているわけではありません。
「表面」の別の意味に注意
日本語の「表面」は、英語の surface(金属の表面状態)とも訳されます。トーニングや洗浄の文脈で出てくる「表面」は、多くの場合こちらの意味です。混同しないようご注意ください。
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