パターン貨とは
パターン貨とは、正式な発行が承認される前に、意匠を検討・評価するために造幣局が製造した貨幣です。日本語では「試鋳貨(しちゅうか)」と呼ばれます。
採用されなかった実験的な意匠を持つものも多く、流通を目的としていません。
エラー貨とは全く違います
「未発行だから非公式」「エラー貨の一種」という誤解が多くあります。
パターン貨は造幣局が公式に製造した正規の試作品です。製造事故によって生じるエラー貨とは、まったく別のカテゴリーです。
「試作品だから安い」も逆です
直感に反しますが、**パターン貨は通用貨よりはるかに高値になることが多くあります。**極めて少数しか存在しないためです。
また流通していないため、現存品の状態は総じて良好です。
形態のバリエーション
- オフメタル・ストライク — ダイの試験のため、安価な金属で打刻したもの
- ピエフォール — 通常の2倍の厚みで打刻したもの
- プルーフ規格で仕上げられたもの
トライアル・ピースとの違い
「パターン」と「トライアル」は業界で互換的に使われることもありますが、厳密には異なります。
ダイ・トライアルは、ダイを彫っている途中で進捗を確認するために押した試し打ちです。多くは片面のみで、規格外の大きさや形の素材に打たれています。
英国王立造幣局博物館が所蔵する1817年のソブリン試作では、聖ジョージが折れた槍を持っています。1818年にこれは剣に変更されました。意匠が確定する前の状態を記録した一例です。
購入時の注意
この分野は贋作や誤った分類が多いとされます。PCGS・NGC などの主要鑑定機関の認定を受けたものに限って購入することが推奨されています。
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