クラウンとは
クラウンとは、イギリスの額面名称です。1ポンドの4分の1、すなわち5シリング(旧ペンスで60ペンス、十進法移行後は25ペンス)にあたります。
王冠の絵柄という意味ではありません
**日本で最も多い誤解です。**クラウンは図案の名前ではなく、額面とサイズ区分の名称です。王冠が描かれていないクラウン貨は数多く存在します。
たとえばゴシッククラウンの裏面には、王冠を戴いた盾が配されていますが、これは額面がクラウンであることとは別の話です。
金貨として始まりました
- 1526年8月 — 金貨として登場。当初の価値は4シリング6ペンス。同年中に5シリング版へ置き換え
- 1551年 — エドワード6世が同価値の銀貨を発行
- 金貨と銀貨が並行して流通したが、チャールズ2世の治世に金のクラウンは製造終了
18世紀に入ると銀クラウンの人気は衰えました。1818年にジョージ3世の肖像と聖ジョージの意匠を組み合わせた復活が試みられましたが、日常的な流通に戻ることはありませんでした。
現在は5ポンドです
1971年の十進法移行時に25ペンスへ読み替えられ、1818年以降1990年より前に発行されたクラウンは、現在も25ペンスとして法定通貨です。
1990年からは、コインの重量とサイズに見合うよう**額面が5ポンドに引き上げられました。**現在は国家的な出来事を記念する貨幣として発行されています。
額面5ポンドですが、地金価値や収集価値とは一致しません。「5ポンドで換金できる記念品」と考えるのは実務的に誤りです。
クラウンゴールドとの混同に注意
「クラウンゴールド(crown gold)」は22金の合金規格を指す、まったく別の用語です。額面のクラウンとは関係ありません。詳しくは品位をご覧ください。
なお英国王立造幣局博物館は、この「クラウン」という呼称が、額面に関わらず同程度の大きさの銀色の大型貨に対して今も慣用的に使われると説明しています。
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