エレクトラムとは

エレクトラム(琥珀金)とは、金と銀の自然合金です。銀を少なくとも20%以上含みます。

世界最古の貨幣の素材として使われました。

「混ぜた合金」ではありません

日本の読者が誤解しやすい点です。

「金銀の合金」と聞くと、人間が意図的に配合したものを想像しがちですが、エレクトラムは天然に産出する状態のまま使われました。

リディアを流れるパクトロス川などで自然に採れたのです。これが小アジアで貨幣が生まれた地理的な理由になっています。

だからこそ刻印が必要でした

自然の合金なので、金の含有比率が一定しません。

同じ重さでも、金が多いものと少ないものでは価値が違います。そこで重量と品質を保証する刻印を打つという発想が生まれました。

貨幣の起源が「保証」にあるということが、ここに表れています。

最初の貨幣

世界最古の貨幣は紀元前7世紀後半、リディア王国で鋳造されたと考えられています。図柄には支配王朝メルムナド家の紋章である、吠えるライオンの頭部が用いられました。

**正確な年代は確定していません。**紀元前630年頃とするもの、600〜625年頃とするものなど、資料によって幅があります。

最後の王クロイソス(在位およそ紀元前560〜546年)は、エレクトラム貨に代えて純金と純銀の貨幣による複本位制を導入しました。純度が一定しないという問題を、素材を分けることで解決したことになります。

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