流通グレードとは
流通グレードとは、実際に使われて摩耗のあるコインの状態を表す等級です。シェルドン尺度の1から58までがこの範囲にあたります。
60から70はミントステート(未使用)で、別の領域です。
対応表
| 略号 | 正式名称 | 数値 | 摩耗の目安 |
|---|---|---|---|
| AU | About / Almost Uncirculated | 50・55・58 | 最も高い部分にわずかな摩耗 |
| XF(EF) | Extremely Fine | 40・45 | 最も高い部分に軽い摩耗 |
| VF | Very Fine | 20・25・30・35 | 高い部分に中程度の摩耗 |
| F | Fine | 12・15 | 文字が鮮明 |
| VG | Very Good | 8・10 | 文字の一部が判読できる |
| G | Good | 4・6 | 縁が摩耗し、意匠は薄い |
AU ではラスター(製造時の光沢)の残り具合が段階を分けます。AU-50 でおよそ半分、AU-55 で4分の3、AU-58 でほぼすべてが残るとされます。
「XF」と「EF」は同じものです
**日本の読者が混乱しやすい点です。**別のグレードではありません。
- EF — イギリス式の表記(Extremely Fine)
- XF — アメリカ式の表記(同じ意味)
イギリスのコインを扱う業者は EF、アメリカ系の鑑定機関は XF を使う傾向があります。
AUとMSのあいだには断絶があります
「AU=Almost Uncirculated だからほぼ未使用」と考えると誤解します。
AU-58 と MS-60 のあいだにあるのは「摩耗があるかないか」という質的な違いです。連続的な差ではありません。
なお見た目では、**AU-58 のほうが MS-60 より美しいことがしばしばあります。**MS-60 は摩耗こそないものの、バッグマークだらけで光沢も鈍いためです。
数字が飛んでいる理由
12・15・20 は使いますが、16・17・19 は使いません。この尺度がもともと価格体系に対応した特定の刻みだけを用いていたためです。
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